サラリーマンにも出来る中古マンション最適投資法
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トータルでの投資収支は?
ケースタディーとして私の購入物件を紹介してきましたが、
いったい、どれくらいの期間でいくら投資に使い、いくらの収益が得られたのでしょうか?
以下がその概要です。
1983年に就職して資金を貯め始め、
1989年に初めて不動産(最初の自宅)を購入して以来、
2006年までの18年間の投資総額(購入物件価格の合計)は約1億4000万円です。
内訳は借入金約2600万円。
自己資金は1億1400万円です。
この自己資金のうち9000万円が、給与の複利運用と、
いわゆる紙の資産への投資によるものです。
さらに、約2400万円が家賃収入の再投資です。
給与と家賃収入の合計が1室分を購入できるまで貯まった時点で、
実質利回り10%程度を目処に買い足していきましたので、
これは複利運用分を含んでいます。
給与は、1983年~95年は主に利回り5%を目処に、
国内金融商品(財形貯蓄、社内預金、持株会その他国内金融商品)で運用しました。
95年以降は金利低下で国内での運用が難しくなったため、
多少のリスクのある海外投資を中心に運用しました。
このように、効率の悪い方法でも成果があがった理由は、
序章でもご紹介しましたとおり、
①最初の自宅を購入するまでの6年間、
独身寮生活で投資の種を作ったこと、
②自宅購入で失敗したものの、手持ちキャッシュと借入れのバランスを考え、
借入金、投下資金、手持ち資金の3つに均等割して資金分散し対処したことで、
その後の経済状況の急変に対応できたこと、
③そのため自宅ローンを返済しながらも、
家計に弾力性を残してキャッシュフローを確保でき、
さらに6年間、最初の投資物件を全額自己資金での投資を展開したこともポイントでした。
そのタイミングが、今振り返ると首都圏での不動産相場の底値時期だったことも幸いしました。
これらは予想できたわけではなく、
「先の読めない素人は、時間と対象を分散すべし」
という原則を守ったことで偶然救われただけだと思ってます。
投資のパフォーマンス評価という視点から考えると、
純粋にサラリーマンからの直接投資元本がいくらで、
不動産投資で今までにいくらの利益が純粋に上がったか?
が知りたいところですが、
その正確な区別は現実には難しいようです。
前述のように家計のやりくりがきっかけで個人投資をスタートしたので、
給与と家賃が一定以上貯まると物件を購入していたため、
資金を区別して管理していなかったからです。
前述の通り、自己資金については23年間で1億1400万円ですから、
計算すると1年あたり496万円となり、
とても給与収入だけでまかないきれる金額ではありません。
つまり、複利の効果を使ったわけです。
大ざっぱに言えば、23年間で約5000万円程度の元本資金を投じ、
5000万円~6000万円の運用利益が上がり、
それをさらに再投資したと考えられます。
読者になかには、「不動産には借入金でレバレッジを効かせて投資し、
現金は手元に残してもっと効率の良い投資で運用した方が有利ではないか?」
と感じる方もいるかと思います。
これについては以降の章で順次ご説明しましたが、
経済の素人である自分自身の投資才能の身の丈を考えて採った方法でした。
読者の皆様であればご自身の力量に合わせて、
もっと効率の良い手法をとったり、
不動産投資で借入金によるレバレッジを効かせたりと、
時間効率とパフォーマンスをアップさせることができると思います。
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購入物件その11 個人の現金買いは、やはり有利
以前に物件を購入した池尻大橋の隣の駅、三軒茶屋の物件が売りに出ました。
三軒茶屋駅からまっすぐ下北沢に通じる茶沢通りという商店街を
5分程度歩いたあたりの物件です。
ここも賃貸需要の高いエリアです。
この物件に着目したのは、新築以来同じ法人が入居し、
この部屋に住所登記している点でした。
16m23点ユニットバスは、物置として使用中。)
居住費は景気に左右されにくく安定的ですが、
法人使用の場合は、業績次第で滞納リスクがあります。
しかし、その場所に登記されているため、
滞納、退去となれば、会社登記を移す手間と費用が必要となります。
(もちろん、倒産したら終わり、という可能性もありますが。)
インターネットで調査したら会社状況も安心だったので、
リスクは取れると判断しました。
最初の1室から事務所使用はちょっと怖いですが、
複数の物件を所有することで、リスクは回避できます。
事務所として賃貸運用してみることで、
自分では気づかない問題も経験でき、次につながるノウハウを蓄積できると考えました。
780万円の平凡な売値でしたが、
売主に事情がありそうな予感がし、650万円の指値を入れました。
ここで2人の買手が現れ、競合となりました。
買主の1番手は750万円の国金(国民金融公庫)の融資待ちとのことで、
融資が通らなければ買えないわけです。
2番手は700万円の現金3ヶ月決済という条件で、
融資というハードルはないものの、支払いまで3ヶ月待ってほしいということです。
縁というのは不思議なもので、
売主は昨年田園調布の物件を譲って頂いた同じオーナーさんでした。
やはり、期末決算を控えて、それまでに赤字処分の決済を済ませたいとの事情でした。
そこで、私の有利な点は、過去の成約実績が信用につながるのと、
現金買いによる確実な決済だと考えました。
ちなみに、この物件はR1社さんからの紹介でした。
吉報は重なるもので、同時期にK社さんから、下北沢の物件を650万円で紹介されました。
こちらは買取業者からの買付証明が入っていましたが、
この業者さんの手に渡れば管理会社であるK社さんは管理が出来なくなってしまいます。
私が購入すれば管理が継続できるため、
K社さんは私の返事待ちで物件を押さえてくれていました。
一方、三軒茶屋の物件の売主さんも、昨年の私との成約実績に絶大な信頼を寄せてくれて、
是非買ってほしいとのご希望でした。
R1社さんも年末決算を控え、確実な決済を優先希望していました。
どちらも魅力的でしたが、私に2室同時に購入する資力はありません。
最終的には両方の物件を現地に見にいき、長期保有を想定して、
管理状態の良さから三軒茶屋の物件を購入しました。
人気のある下北沢の物件なら、
個人投資家の私でも100万円程度のキャピタルゲインで転売できたかもしれませんが、
私の投資手法はインカムゲイン中心で考えていますので、
「好みに合わなかった」ことも買わなかった理由です。
この物件では、私は指値の3番手でしたから、通常ではとうてい購入できません。
しかし、売主や仲介業者と既にお馴染みとなっており、
最後には、売主さんから是非買って下さいとの、ありがたい申し出を頂くほどでした。
不動産取引では、いかに人の縁と確実な決済による信用が重要であるかを実感しました。
実は、このような展開も予想できたため、
あくまで自分の投資方針に沿った値段で、最初の指値をお願いしていたのでした。
途中まで同時進行したK社さんからの下北沢の物件では、
最近のワンルーム市場で賃貸管理がいかに重要視されているかを体験しました。
その面では、プロの買取業者よりも個人投資家が有利な点があることを学びました。
この二つの話を通じて、不動産投資の要はやはり人脈と個別事情であり、
本当に有利な物件を入手するには、
複数同時に購入できるくらいの十分な資金を準備した上で依頼をすれば、
チャンスを逃さないことを学びました。
このケースも資金が十分あれば、2室とも購入したかったところです。

購入物件その10 ファミリータイプ混在の大型物件
これも続けてR2社さんから紹介されたものです。
関内の物件の賃貸トラブルのお詫び的な意味もあったようで、
売りが出たその日に、真っ先に情報をもらいました。
神奈川県相模原市の駅から3分の立地にある、20m2のワンルームマンショウンです。
この物件を購入した動機は、「将来の人口減少」と「区分所有の老朽化、建替え問題」
に対する解決策を探る、ひとつの実験モデルとなると考えたためです。
日本では将来人口減少が進みますが、
ある特定のエリアでは逆に人口が増えると統計予想されているようです。
前述の関内の物件を調査検討するうちに、
東京以外でも身近な場所にそういうエリアがあることに気付きました。
改めて調査してみると、私自身が土地勘がある相模原市も、
地価が安い割りに賃貸需要の将来性があり、有望な地域だとわかりました。
もう一つの「老朽化、建替え問題」についても、実験モデルとしての意味をもっています。
この物件の最大の特徴は、
127室あるワンルームタイプとファミリータイプが混在した大型物件だということで、
相模原駅3分の立地にディベロッパーが元の地主と等価交換方式で建てたものです。
実需のファミリー居住者が住んでいるので組合がしっかりしており、
管理状態も良好で、積立金も6000万円と潤沢です。
売りに出たのは12階建ての最上階にある独立部屋で、
4方向が眺望良好である点も魅力です。
20m2とやや広めで、若い女性が契約し入居していますが、
実際はカップルで同棲中でした。
こういった場合は、次回の契約更新時にさりがなく男性にも契約をお願いすれば事足りますし、
経験的に言って安定した賃貸が期待できます。
エリア的にはそれほど人気が高いわけではありませんが、
私自身が土地勘があるのと、自宅から近いので、
空室が長引きそうな場合に自分で賃貸募集や
リフォームのために動けることもプラス要因だと判断して購入しました。
ファミリータイプが混在している物件の場合、
将来建替え問題が発生すると、
管理組合の意見が割れるリスクはワンルーム単独物件より大きいと想定されます。
そのリスクを先送りするためにも、建物寿命が自分より長いことが重要になります。
この場合は、表面利回り14.6%で、築30年時に投下資金が回収でき、
築47年時に私は79歳になっている計算です。
この物件は一流ディベロッパーが建て、
建物がしっかりして管理が行き届いた分譲タイプのファミリーマンションですから、
実需(オーナー自身が使用する)の割合も高く、
私が生きている間は建替え問題もないまま長期所有も可能だと考えられます。
ワンルーム専門業者の仲介物件の場合、
全棟ワンルームとなりますが、一般仲介業者ではいろいろな物件を扱っています。
建物の維持管理費は専有部面積比率での負担となるので、
狭いワンルームの割合に応じた負担で、
造りがしっかりしたファミリー混在物件のメリットを享受できる点はプラスだと実感しました。
賃貸需要面から考えてみても、入居者は同じワンルームでも、
大きく立派な建物の1室に住みたいと感じるはずです。

購入物件その9 入居者をイメージして購入する
5年程前から情報提供してもらっていたR2社から紹介された物件です。
2004年ころから都内の物件が高騰しはじめて、
インカムゲインと築年数、資金回収年数を計算すると、
投資できる物件が都心部では見つからなくなってしまいました。
築年が古いものでも、すでに収益換元法では買えない価格まで高騰してしまっています。
そこで、賃貸需要と価格を考え、横浜エリアをねらうことにしました。
横浜は賃貸需要が高い割には、まだ手頃な価格です。
中華街を中心とする異国情緒と港街の雰囲気は、東京とは一味違った特徴があり、
メディアでの住みたい街ベストテンにも、常に上位にランクインしています。
また、将来も人口が増加していくという統計予想が出ているので安心だと考えています。
個人的にも母親の生地で、親戚も多く住み、
子供の頃から慣れ親しんで土地勘がありました。
紹介された横浜関内の物件は築17年(平成元年築)で、
シミュレーションしてみたところによると、
築30年程度で投下資金が回収できる計算です。
建物全体の大規模修繕が2年前に済んでいて、
内装も退職金で昨年購入したオーナーが全面リフォームしてあるとのことです。
同時期に売りに出ていた同棟の2室の物件価格は、
690万円と650万円でした。
そのうちの1室の売主は建築会社でしたので、
いろいろ聞いてみると、建物はバブル期の仕様で良い造りとのこと。
ちょうどR2社は期末決算を控えていたこともあり、
570万円で購入できました。
このように仲介業者の決算期ですと、指値も通りやすくなります。
価格は売主が決めると思いがちですが、最終的な契約の成否は仲介業者の手腕しだいです。
何とか決算期に間に合わせて成約させようと必死になってくれるわけです。
実は、この物件ではもう一人、別の仲介業者を通じて指値なしの(売値で買う)買手がいました。
しかし、R2社は売主から直接物件を預かっているので、
私が買えば仲介手数料を売主と買手両方から取れます。
(これを両手が取れるといいます。)さらに、
買手に仲介業者が入ると、その業者指定の様々な書類を作成する手間だけでも大変なので、
20万円程度の差なら是非とも私に買って欲しいとのことでした。
このような事例は前述のI社のように、
必ず両手を取れるワンルームのオーナー間での仲介システム
を利用した売買では体験できないことでした。
単純に価格だけで取引が決まるものではない、
ということを学んだ経験でした。
賃料が相場より高めだったので入居者に特殊事情があるのではないかと懸念していましたが、
案の定又貸しをしていることがわかりました。
そのうえ、滞納が発生してしまったので、保証会社にお願いして退去交渉をしてもらい、
約1週間でハウスクリーニングまで完了し、次の募集にかかりました。
エリアの特殊性と入居者ニーズを考慮し、横浜中華街の中国の方を対象に募集したところ、
すぐに県内著名大学で学びながら中華街で働く、
女子留学生に入居いただけました。
さすがに日本の大学で学ぶエリートですので、
入居以来入金は1日も遅延なく立派なものです。
実は鶯谷の物件で、まず家賃保証システムを使って中国の方に入居いただいた経験があり、
通常の管理募集でもリスクがとれると判断した上でのトライアルでした。
この物件は横浜中華街が近いため、
購入するときから中国の方を想定していました。
今後の少子高齢化を考えれば、海外からの労働人口は必ず増加するでしょう。
それに備えて実体験を積み重ねていけば、
自分なりのノウハウが蓄積できると考えました。
この物件から、外国人入居者の募集に積極的にトライできるようになりました。

購入物件その8 憧れの田園調布で滞納トラブル
私の所有物件を「仲介で売らせてください。」と電話をくれたR1社さんの営業ウーマンから、
「いつかお電話したときに、売り物を探されていましたよね!」と紹介された物件です。
偶然にも、以前から出物を待っていた物件の斜め向かいだったのです。
田園調布はワンルーム自体が少なく売り物件もなかなか出ないエリアなので、
さっそく週末に見に行ったところ、南向きで日当たりもよく、
売値以外の条件は申し分のないものでした。
希望価格は750万円でしたが、
過去の事例を調べてみると、
ひとつ上の階の部屋がしばらく前に780万円で売値されていたので、
680万円で指値をお願いしました。
実はこの物件にはもう一人の購入希望者がいたのですが、
月曜日まで出張中で不在とのことでした。
現地からすぐに売主へ電話してもらい、その場で内諾をもらうという早業で所得できました。
これこそ以前から予習し検討していたエリアだったことと、
現金主義の強みと言っていいでしょう。
ところが、賃貸してみると入居者の滞納が始まりました。
滞納は元の自宅を賃貸した時に経験していたので、
慌てることなく対処できたのは幸いでした。
やはり心構えがあると無いとでは大違いです。
運よく数ヶ月に賃貸更新を迎えたため、
入居者には滞納保証保険に入ってもらうことを条件に契約更新をお願いしました。
これによって滞納分が未収のまま退去となる場合は、
管理業務者が保証してくれます。
幸いその後の入金は順調ですが、
世の中にはお金にルーズな人もいることを思い知らされました。
素晴らしい立地や希少価値も、滞納が起これば全く意味がなくなります。
しかし購入時には、滞納については過去の実績しか分かりませんし、
入居者が変われば状況も変わります。
発生を恐れすぎることなく、対処方法をあらかじめ準備して臨めば取れるリスクです。
具体的な対処としては、
滞納を想定した投下資金回収シミュレーションをして勝算を見極めておくことと、
滞納が発生した場合の対応システムを用意しておくことです。
旧自宅を賃貸して初めて滞納に直面したときは手探りの対応でしたが、
この物件からあらかじめシステム的な対応を準備できるようになりました。