サラリーマンにも出来る中古マンション最適投資法
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6.築47年までにいくらの累積キャッシュフローがあるか?
築30年で売却を行わず、築47年(建物の寿命)まで所有し続けることになります。
この間それを複利運用しておけば、複利の力で資金は加速度がついて増加していくので、
最悪のケースとして建替えに直面しても、
資金の準備ができていることになります。
モデルケースでは、家賃下落、維持費、税金を考慮しなければ、
単純累計でも80万円×32年=2560万円になります。
毎年の家賃80万円を32年間、
5%で複利運用したとすれば単純には6400万円になっている計算です。
しかし、その頃、自分は何歳になっているのか、
最適な判断をする能力がまだ残っているかどうかは
個々の投資家の事情によって大きく違ってきます。
私は認知症の老親介護をしていますが、年齢を重ねると、
健康な人でも脳の前頭前野から衰えることを実感しています。
不測の事態への対応、ひらめきや発想の転換ができにくくなります。
そうなった自分まで想定し、
その事態に合ったプログラムを組んでおく必要もあると思います。
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5.築30年時の物件の価値(想定売値)はいくらか?
では、築30年が売却に支障のない限度だと仮定して、
そのときの売却価格はいくらになるのでしょう。
モデルケースでは概算の減価償却で計算していますが、
シミュレーションでは自分の買値から経過年数分、法定値で減価償却して計算します。
この計算方法は実際の売値より厳しい値と考えられますので、
現実での下落した家賃と、買手が魅力を感じる利回りを考えます。
そして、その利回りから収益還元法で算出される評価額が、
そのときの予想売却価格になります。
さきほどのモデルケースだと、利回り14.5%(家賃下落は考慮していません)、
7年で元が取れる築30年の物件が550万円で売りに出されることになります。

4.買値をいくらにすれば、築30年までに資金回収ができるか?
これは出口戦略のひとつの目安としての考え方です。
鉄筋コンクリート(RC)の建物の法定耐用年数である47年を、
建物の寿命だと仮定しましょう。
その場合に、築40年を超え、あと数年しか寿命のない物件を売却できたとしても、
買い叩かれる可能性は大きいでしょう。
しかし、築30年をひとつの目安として考えてみると、
それまでに投下資金を回収できれば、法定耐用年数の築47年まで、
あと17年が残っていることになります。
前述のモデルケースで言うと、築15年の時点で購入しますから、
築30年の時点でのインカムゲインの累積は、
80万円×15年=1200万円となります。
ですから、1000万円での購入は投資可能な範囲であるという判断が成り立ちます。
築30年の時点で売却する場合は、
買手が残りの期間で再び家賃を得る余地が残っていますので、
価値を認めてくれる可能性が高くなります。
この時点で550万円で売却したとすれば、この売却代金と、
インカムゲイン累計と投下資金の差額200万円の合計750万円が手元に残り、
(200万円+550万円)÷1000万円÷15年=5%
でトータルの平均利回りが年5%になります(ただし税金等は考慮に入れていません)。
一方、この物件を買った人は、家族収入に変化がないと仮定すれば、
80万円÷550万円=14.5%
と高利回りの物件を購入したことになり、約7年後の築37年時点で元がとれます。
区分所有での投資対象はあくまでマンションの1部屋という耐久消費財ですので、
所有することに執着せず、売手と買手両方にメリットが残る有利な時期での売却も、
選択肢のひとつとしておきたいものです。

3.その時、自分の年齢と家族の年齢は何歳になっているか?
さて、ここで注意を払いたいのは、ご自身とご家族の年令です。
子孫代々に続く資産を残すために投資する場合は別ですが、
純粋にご自身の経済状態を向上させるためであれば、
予想されるご自身の寿命以上に物件の寿命を求めるのは
あまり効率的とはいえないのではないでしょうか。
理想はご自身と物件の寿命を近づけることであり、
その前に物件の寿命が尽きてしまうと予想される場合には、
投資するときに予め、売却などの出口戦略まで考えておくことが必要になるでしょう。
ご自身が現役であるあいだに資金回収を終えることができた場合は、
給与のキャッシュフローもありますから、
①売却する
②追加投資で物件の延命を図る、
あるいはリフォームなどで価値をあげる
③築浅物件を買い戻す、
などの自由な選択肢が残されています。
同時に、お子さんの進学や、親御さんの健康などを推定してシミュレーションしていけば、
必要な家計支出も予想できます。
物件と手持ちのキャッシュをどう組み合わせることが家族にとって最適な資産運用なのか?
を考えます。
たとえば、このモデルケースの場合、物件を売却してまとまった650万円を手にするか、
引き続き毎年80万円の家賃を得られるほうがいいか?
を判断することになります。
一方、ご自身の寿命より物件寿命が長ければ、
相続されたご家族は、安定的なインカムゲインを得続けることができます。
しかも元値はゼロですから、利回りは無限大です。
もちろん、相続税の負担は必要になりますが、土地の持分はわずかですし、
建物の減価償却が進み、評価額は下がっていますから相続税額上も有利です。
相続後は売却してもよし、賃貸に出してもよしということで、
出口の自由度があります。
不動産を所有すると、未来永劫自分のものであるような錯覚に陥りやすいものですが、
あの世まで持っていけるものでもありません。
不動産を所有するということは、
すべての人の共用財産である不動産を占有できる権利
を持っているだけだと考えておいたほうがいいでしょう。
所有権に対して固定資産税を払っていることを考えれば、
国から不動産を借りて、
税額に見合う有効活用業務を負っているという見方さえできます。

2.投下資金を回収できたとき、建物は築何年となっているか?
12.5年を経過した段階で投下資金はすでに回収できていることになりますから、
次に問題となるのは、この物件があとどのくらい使えるかです。
野球選手の中にはピークとされる年齢を過ぎてもまだ現役で大活躍する人もいますし、
不動産でも優良物件なら築年数を感じさせずに稼動するものですが、
それはごく一部です。
建物は耐久消費財であり必ず寿命が来るという基本認識をしっかり持ち、
投下資金が回収できた時点で、
あと何年使えるかを冷静に判断することが重要なポイントとなってきます。
投下資金を回収できた時点でまだ賃貸物件として使える期間が残っていれば、
残存価値は高くなります。
残存価値を買値で割り、さらに資金回収に要した年数で割れば、
その投資物件の総合的な年利回りを割り出すこともできます。
さきほどのモデルケースで、12.5年後に物件を650万円で売却したとします。
この時点で投下した資金は回収できていますので、
1000万円投資して、12.5年後に650万円の利益を上げたことになります。
ですから、
650(万円)÷1000(万円)÷12.5(年)=5.2(%)
となり、年平均5.2%の投資だったことになります。
(簡略化するため、修繕維持費、家賃の下落、所得税等はここでは無視していますが、
実際のシミュレーションでは全てを考慮します。)
これは、短期的な利回りに惑わされずに、
売却までを含めてトータルで考えて有利な投資か否かを判断するための、
大切な目安となります。
一方、あなたからこの物件を買う相手の収支決算はどうでしょう。
家賃が下落しなければ、
80万円÷650万円=12.3(%)
という計算で、年利回り12.3%で築後27.5年の物件を買ったことになり、
650(万円)÷80(万円)=8(年)
つまり、あなたから物件を買った相手は、
そこからさらに8年後の、築35.5年の時点で購入資金を回収することができる、
という計算になります。