購入物件その5 任意売却物件へ挑戦
用賀、池尻大橋、中野坂上と制約実績を重ねたある日、
前述のI社のTさんから中野の任意売却物件が出たとの連絡をもらいました。
任意売却物件とは、オーナーがローンを支払えなくなり、
銀行によって現金化されることが決まった物件です。
このような、一見客には紹介されない上流の情報を入手するためには、
「お得意さん」と認められる必要があります。
物件概要は、地下鉄丸の内線、中野新橋駅徒歩3分、
ちょっと古めで築19年(83年築)。
平凡な投資用ワンルームマンションです。
管理状態は良好で、地元オーナーもいらっしゃるので、
ワンルームのオーナー集会としては珍しく、毎年必ず複数の出席者があります。
管理面での質問や意見提言も活発で、
2年前に大規模修繕工事も完了しました。
最大の特徴は低価格だったことで、490万円で購入しました。
ちなみに、購入時に調査した固定資産税評価額は建物専有部と
土地持分の合計が435万円でしたので、
評価額とさほど変わらない価格で購入できたのは、
任意売却物件ならではと言えるでしょう。
購入時の表面利回りは家賃保証12.8%で、
購入後13年間で投下資金が回収できるというシミュレーション結果でした。
それでも築年が古めのため、この資金回収時点で築34年となります。
この点を改善するために、後述する方法を使って手取り家賃を上げたので、
シミュレーション時には考慮していなかった礼金・更新料も入るようになり、
15.2%の表面利回りになっています。
その結果、投下資金の回収期間はさらに短くなる予定です。
事前に登記簿を入手してみると、
売主が2500万円で購入した後、所有権が一時「街金」に移転されています。
ローンが焦げ付いたため、高利のお金を無理して借り、
結局ローン破綻した経緯がうかがえます。
このような複雑な権利関係を整理して、
綺麗な物件とするのは私のような素人の個人では不可能です。
でも、Tさんは、前職が更正会社でしたのでそのノウハウをもっていました。
1ヶ月近くをかけて権利関係を整理してきちんと登記を完了し、
I社の家賃保証システムに合う賃貸物件にまで完成させてくれました。
これは、特別なルートを持つ業者さんから、
常連客にしか紹介しない任意売却物件をお世話いただいた大変有利なケースでした。
それだけでなく、複雑になっていた権利関係を整理して家賃保証物件に仕上げてくれたTさんが、
契約時にこんな意外なことを言ったのです。
「この立地なら空室の心配はありません。
だから我が社も家賃保証するんです。
3年経って賃貸契約になったら、家賃保証をぜひ外してください。
代行管理にすれば、オーナー様の手取りは更に増えますから!
万が一空室になったら、家賃保証に戻せばいいんですよ。」
I社としては、家賃保証の方が高い手数料が取れるわけですが、
Tさんはオーナーの立場に立ってアドバイスをして下さったのです。
前述した利回りアップの理由はここにあります。
このとき伝授された家賃保証と家主代行の上手な利用方法を、
今は活用しています。
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